わいわいワイン会
テーマTPP参加国のワインを楽しむ
わいわいワイン会、今回は「TPP参加国のワインを楽しむ」というテーマです。
TPPで関税がなくなれば、「どれくらいワインが安くなるんだろう」と考えておられる方も多いと思います。
ワインの関税はワインの価格に応じて、3段階に分かれているのですが、一番高くてワイン1本(750ml)あたり125円、一番安くて67円です。
そんなに高くないでしょう。ただTPP参加国のワインは比較的価格の安いワインが多く、67円でも、店頭価格では100円ぐらい下がりそうですね。
今日はアメリカ、チリ、オーストラリア、そしてニュージーランドのフラッグシップのぶどう品種のワインを比較試飲して頂きます。
アメリカのジンファンデル、チリのカルメネール、オーストラリアのシラーズ、ニュージーランドは白のソーヴィニヨン・ブランと赤のピノ・ノワールです。
どれもそれぞれの国を代表するぶどう品種ですが、最近はぶどうの品種にもDNA鑑定が盛んに行われ、大変面白いことがわかってきました。
例えば、アメリカのジンファンデルは、アメリカ固有のぶどう品種と言われてきたのですが、DNA鑑定の結果イタリアを長靴に見立てた時にかかとの位置にあたる「プーリア州」多く栽培されている、「プリミティーヴォ」と同じ品種だと解りました。おそらく、イタリア移民がアメリカに持ち込んだのでしょうね。
また、チリのカルメネールの原産地はDNA鑑定の結果、フランスのボルドーだという事がわかりました。カルメネールは、ずっと「メルロー」として売られていたのですが、DNA鑑定の結果違う品種とわかったため、今は「カルメネール」として売られています。
カルメネールは、本家のボルドーでは、今やほとんど栽培されておらず、2014年の作付面積はわずか40haのみです。
オーストラリアのシラーズは、フランスのローヌ地方で栽培されているシラーです。
これらのワインは、それぞれの国の風土にとても合っていたのか、素晴らしいワインが生まれています。 ニュージーランドで造られるソーヴィニヨン・ブランやピノ・ノワールも故郷のフランスを凌ぐ品質の高さを誇っています。
これらの国のワインは、本家のヨーロッパのワインに比べて、比較的お求めやすい価格で購入できますので、気軽にお楽しみいただけたら嬉しく思います。