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ワインの通信販売・ワインセミナー講師「ワインコンシェルジュまこと-ワインの数だけ物語がある-」

某銀行 ワインセミナー IN京都

テーマワインセミナー

開催地某銀行
人数約70名

銀行からのワインセミナーの依頼は初めてですが、2月13日にワインセミナーを行いました。
担当部署の方は普段は堅い「投資セミナー」などが多いので、少し柔らかいセミナーをご希望とのことでした。

当日は、雨模様の天気にもかかわらず70名ほどの方に参加頂きました。
銀行でのセミナーなので、残念ながらワインの試飲はなく、パワーポイントでぶどうの写真や資料を見て頂きながら話を進めました。
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セミナーの内容はワインの基礎から、日頃皆さんが疑問に思っておられる事、レストランでの上手なワインの注文の仕方などです。【レジュメはコチラ

最初は皆様の表情が硬く、ワインの授業を聞いているような状態だったのですが、「赤ワインがお好きな方は何故ボジョレー・ヌーヴォーが美味しくないと感じるのかの秘密をそっとお教えします」と「ボジョレー・ヌーヴォー」の造り方は、赤ワインとは違っているというような話をした辺りから皆様の目が輝きだしました。(→ボジョレー・ヌーヴォーについてはコチラ

レジュメにある「ワイン造りの起源や歴史」などもお話しましたが、その中でもすごく興味を持たれたのは「ボルドーの歴史」でした。ワインで有名なボルドー地方は、実は300年以上もイギリス領だった事や、フランス領になった100年戦争は、ジャンヌ・ダルクが先頭にたって戦っていた時代である事、イギリスが引き揚げた後、ボルドーは寂れ、特にメドック地区は荒れ放題で湿地になっていたため、資金の豊かなオランダ人が投資をし、灌漑技術を発揮し水はけを良くしてどんどんぶどう畑を造って行った話をさせて頂きました。

RIMG0133昨年、日本におけるワインの輸入量で、初めてチリがフランスを抜いてトップに立ったニュースの話の中では、チリはぶどう畑の価格が安く、ワイナリーで働く方の賃金も安いので、低価格でワインが出来ることを紹介しました。最近は日本のビールメーカーが、こぞって低価格のチリワインを開発したこともあって急速に輸入量が増えていますし、TPPに先駆けて、2国間協議で関税が下がっていることも輸入に拍車をかけているようです。

チリワインは、ラベルにぶどう品種名が書かれていることが多く、自分の好みのぶどうの品種を知っていれば、好みに合うワインを選ぶのが比較的簡単です。チリワインの産地の特徴では、「少し価格は高いのですが、ボルドータイプのワインが好きな方は、マイポ・ヴァレーの赤ワイン、ブルゴーニュタイプが好きな方は、赤も白も(ピノ・ノワールもシャルドネも)カサブランカ・ヴァレーのワインは外れがありません」と伝えると、ほとんどの方が地名をレジュメに書いておられました。

「貴腐ワインとアイスワインの違い」にも熱心に耳を傾けて頂きました。どちらも、デザートワインと言われる極甘口ワインですが、冒頭のとおり当日は試飲がなかったので、私が以前輸入に携わっていた事のある、大丸京都店にお願いして、セミナー終了後、京都店で比較試飲をして頂けるようお願いしておきました。30名ほどが試飲に来られたそうです。
今回のように参加人数が多いセミナーの場合、「何か質問はありませんか」とお聞きしても質問を控える方が多いので、銀行の方から質問用紙を用意していただき、その用紙を回収する形で気軽に質問して頂きました。

拝見すると身近なご質問が多く、ワインの選び方やグラスの選び方、コルクの上手な抜き方、レストランでのワインの選び方など、わかりやすくお答えしました。とくに質問の多かったのは、「コルクとスクリューキャップの違い」でした。

一昔前までは、スクリューキャップのワインは安物(低価格)ワインのイメージだったのですが、最近はスクリューキャップの機械が改良され、ワインを充填する前に窒素ガスを満たしてからワインを注ぐので、隙間に空気が入ることがなくなり、品質の保持には全く問題がないようになりました。
逆にコルクが問題で起こる劣化(ブショネ)の方が問題になっている場合もあります。
ブルゴーニュの著名な生産者は、試験的に使ってみた結果「スクリューキャップの方が安心なのですが、1本数万円もするワインがスクリューキャップでは買って頂けないでしょう」と笑って言っておられました。
世論調査では、フランス人の86%がコルクでないといやだと思っているようです。(ワールド・ワイン・ニュース)

1時間30分はあっという間に過ぎて行きました。

カテゴリ:ワインセミナー, ワイン会 投稿日:2016-03-23