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ワインの通信販売・ワインセミナー講師「ワインコンシェルジュまこと-ワインの数だけ物語がある-」

リール食堂ワイン会

テーマ日本ワイン、国産ワイン。

開催地リール食堂
人数19名 会費4200円(お食事+ワイン)

12月7日(月)大阪・梅田のリール食堂で初めてのワイン会を行いました。
メンバーはリール食堂のお客様18名でお店の中はほぼ満席です。

リール食堂は、47都道府県の日本酒がすべて揃えているだけでなく、ウイスキーやワインに至るまで「日本のもの」を厳選して取り扱っているお店。安心・安全がモットーで、もちろん食材も全て国産です。
そこに通うお客様から、「日本のワインは、どういうものを選べば良いのかよくわからない」という声が寄せられたことから、今回初めて「日本ワイン」をテーマにしたワイン会が企画され、講師としてお招きを受けました。

試飲のためにセレクトしたワインは次の5種類です。
日本ワイン
「日本ワイン」をテーマにしたワイン会は私も久しぶりでしたが、日本固有のぶどうで、ヨーロッパでもワイン用ぶどうとして認定された2つの品種で造られたもの、ヨーロッパ原産のぶどうで日本の風土を活かして生産されたワイン、そして地元大阪特産のぶどうで造られたワインです。

白ワイン

飛鳥ワイナリー デラウエア ドライ 2013
大阪ガスの子会社飛鳥ワイナリーのワイン。
アメリカ系のデラウエア種は甘口に仕上げられることが多いのですが、大阪産のデラウエアを使ったこれは辛口に仕上げた飲みやすいワイン。
力強いタイプではないのですが、主張しない感じが逆に和食によく合います。
ひめひこワイナリー 甲州 康(かん) 2014
カスピ海沿岸が原産地の、伝統的な日本の古来品種、甲州種をやや辛口のワインに仕上げました。
ほんのり樽香のある香り豊かなワインです。甲州は2010年日本のぶどうで初めて「国際ぶどう・ワイン機構(O.I.V)」にワイン用品種と認定されました。
マンズワイン リュナリス シャルドネ 2014
長野産のシャルドネをじっくり醸造、シャルドネの特性である、まろやかでふくよかな酸味と深みのある味わいがよく引き出された、食事の邪魔をしないしっかりとした味わい。

赤ワイン

河内ワイン マスカット ベリーA 2013
明治時代、勝海舟に勧められて、新潟・上越でワインづくりを始め、「日本のワインの父」と称えられる川上善兵衛氏が、ワインの品質向上のため生涯をかけて、交配に成功した品種。
2013年に「国際ぶどう・ワイン機構」から、日本のぶどう品種としては甲州に次いで2番目にワイン用ぶどうとして認定されました。
生食用としてもおいしいぶどうですが、ワインにするとフルーティな香がこのぶどうの特徴として引き出されます。
このワインは少し樽香もあり、とても果実味豊かなワインです。
マンズワイン リュナリス メルロー 2014
長野産のメルローから造られたワイン。
メルローはフランス・ボルドーの代表的な品種ですが、日本の気候にもよく合い、幅広く栽培されています。タンニンのまろやかな味わい深いワインです。

さてセミナーが始まると、「日本ワイン」と「国産ワイン」の違いって何?
みなさん何が違うのっていう表情。
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「日本ワイン」は日本産ぶどうのみで造ったワインで、「国産ワイン」は海外産のぶどう果汁を使っていても日本で発酵させれば国産表示ができるため、現在販売されている「国産ワイン」のなんと75%は海外産のぶどう果汁から造られているという話に驚かれていました。
現在、都道府県別の国産ワインの生産量トップが「山梨県」というのは納得ですよね。でも2位はどこでしょうか。
実は神奈川県。
なぜならメルシャンの工場があるからです。付け加えますと、10年ほど前の2位はサントリーの工場があった大阪府なんですよ。 

大阪産のデラウエアワインと甲州ワインが出されて試飲が開始。
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大阪産デラウエアワインは「河内ワイン」として地元では飲みやすいワインとしてとても人気です。
ぶどう産地と言えば山梨県がすぐ浮かぶのですが、実は昭和3年から10年までぶどうの生産量が日本一は「大阪府」だったのです。今は柏原市や羽曳野市が主要な産地ですが、私の住んでいる交野市にもぶどう畑があります。ワインは造られていませんが。
2012年に大阪府下の6つのワイナリーが集まり、ワインの品質向上を目指して「大阪ワイナリー協会」を結成しました。共同で飲み比べ試飲会を開いたり、ぶどうの栽培方法でも意見交換会やお互いの畑を見学したりして、品質向上のため切磋琢磨しています。
大阪産ワインも将来が楽しみですね。

カテゴリ:ワインセミナー, ワイン会 投稿日:2015-12-08