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ワインの通信販売・ワインセミナー講師「ワインコンシェルジュまこと-ワインの数だけ物語がある-」

生牡蠣に合わないシャブリ

ワイン好きが一度は耳にする「生牡蠣にはシャブリ」
写真は焼き牡蠣ですが・・・

生牡蠣が出てきたら、とりあえずシャブリを注文しておこうと思われる方も多い のではないでしょうか。

しかし、「生牡蠣にはシャブリ」が定説だったのは昔のフランスでの話。

シャブリに合うと言われている「フランス牡蠣(ブロンと呼ばれる平牡蠣)」は、1970年代に寄生虫によって大半が死んでしまいました。

牡蠣の大量死で危機に陥ったフランスの牡蠣養殖業者は、日本から真牡蠣の稚貝 を輸入し危機を脱しましたが、その為、今ではフランスで流通している牡蠣の多くが日本から輸入された真牡蠣 となってしまったのです。

フランス牡蠣は日本の岩牡蠣(夏牡蠣)のようにオイリーな味わいでシャブリとよく合いますが、現在多く流通している真牡蠣はフランス牡蠣よりあっさりな味わいなので、どちらかと言うと、シャブリよりもロワールのミュスカデの方が合うと私は思い ます。

こちらは余談ですが、
フランスの牡蠣養殖業者が危機に陥った際、日本の真牡蠣の輸入に協力したのが 気仙沼をはじめとする東北の牡蠣の養殖業者でした。
時は流れて、東日本大震災で大きな被害を受けた日本の牡蠣養殖業者。
今度は、フランスの牡蠣養殖業者が真牡蠣の稚貝を輸出し、日本の牡蠣養殖業者 の復興を支援してくれたそうです。

世の中は「持ちつ持たれつ」ですね

カテゴリ: 投稿日:2015-11-27