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ワインの通信販売・ワインセミナー講師「ワインコンシェルジュまこと-ワインの数だけ物語がある-」

シャトー・メゾン・ノーブルのオーナー
 Jean-Bertrand Marque氏来日

2月4日(木)フランス・ボルドーの醸造所、シャトー・メゾン・ノーブルのジーン氏が日本に来られ、久しぶりに再会し、ともに楽しいひと時を過ごしました。

彼と最初に会ったのは、4年前。私がまだ大丸興業(株)に勤めていた頃、フランス大使館・経済商務部主催の大阪のリーガ・ロイヤルホテルで開催された試飲会でした。

その時試飲したワインのレベルがなかなか高かったので、その時はサンプルを頂いて帰り、改めて会社のスタッフとともに試飲をしたところ、程よい価格でかなり品質が良いという事になって、輸入を始めることになった事がきっかけで、今でも交流があります。

その時試飲したワインは、現在も大丸・松坂屋各店で赤・白・クレレ(色の濃いロゼ)のラインナップで販売されています。

昨年、6月にフランス・ボルドーで開催されたVINEXPO(世界から2,000社が集うワインフェア)に行った時には、ジーン氏のワイナリーを訪問。
ぶどう畑、醸造所を拝見し、最後に料理上手な奥様の手料理までごちそうになりました。
【6月にワイナリーを訪問した際の写真↓】
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その時、6月のボルドーは雨が多く、ベト病を心配しておられましたが、先日お会いした時には、その後晴天が続き無事素晴らしいぶどうが収穫できたそうで。私もホッとしました。

訪問した時、セラーでブラインドテイスティング(ラベルを隠しての試飲)をしたのですが、私がとても興味を持ったのは、彼が初めて2次発酵(リンゴ酸を乳酸菌の働きで乳酸に変える発酵)を新樽の中で行った赤ワインでした。
現在のそのワインの状態を聞くと、熟成は順調だけれども新樽を使ったので、「天使の分け前が多くてね」、と笑っていました。
新樽は古樽に比べて樽材のオークの成分がワインによく溶け込むのですが、ワインが樽材に浸透してしまいワインの量が目減りしてしまうのです。その減った分を現地では「天使の分け前」と言っています。何とも気の利いた呼び方ですね。

また、今年のボルドーの状況については、「暖冬のためオルディーム(灰色かび病)がとても心配」だそうです。 オルディームの原因はボトリシス・シレネアというカビです。
このカビは貴腐ワインを造るためのぶどうには欠かせない貴重なカビですが、貴腐ワイン以外のワインを造るためのぶどうに付着すると、ぶどうの色素を壊してしまう、とても危険なカビなのです。気温がぐっと冷えると無くなるカビではあるのですが、今後の気候が心配です。

最近は、「WANDS」や「ギド・アシェット」などのワイン専門誌で、度々取り上げられているメゾン・ノーブルですが、ジーン氏はいたって謙虚でまだまだ勉強ですと言っています。
こうした彼のワインに対する姿勢によって、これからも素晴らしいワインが造られ続けられると思うととても楽しみです。

2月4日の大丸梅田店でのサイン会の後、夕食をご一緒しました。お店は「ビストロ・ド・アンジュ」。大阪・難波の三ッ寺筋にある隠れた名店、パリのビストロとそっくりの雰囲気でジーン氏にも大満足していただきました。

その際、なんとジーン氏の奥様から、私の妻と娘にとても素晴らしいプレゼントを頂きました。靴型のチョコレートと聞き、娘はクリスマスのブーツを想像したそうですが、実は箱を開けるとシンデレラのハイヒールでした。大感激です。
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機会があれば、またボルドーのワイナリーをお邪魔したいと思います。

カテゴリ:その他の活動 投稿日:2016-02-25